「BANANA FISH」The Stage で絶望した話

BANANA FISH」The Stage -前編- を観てきました。

どの立ち位置で観たかというと
原作厨、2.5厨、ワカハイ厨の3つの視点で。

結論から言うと

絶望しました。粉々にメンタルが爆死しました。

悪い意味で。

もともと原作のBF漫画も大好きで
BFアニメも大好きで
普段から2.5次元舞台も大好きで
(テニミュはワークショップみたいで
全然好きじゃないので踏んでません)

さらに自分の中で旬だった水江建太さんが
アッシュ・リンクス役ということで

めちゃくちゃ期待して行きました。

ただし最初から不安要素として
水江建太さんの舞台出演歴がまだ浅いので
演技力はあまり期待していない

ベトナム戦争時期の入り組んだ設定の原作なので
あれをどう演出出来るのかは想定できない

・キャスト発表時にいわゆる『お友達or身内人事』
『大人の意向が大いに反映された忖度人事』
なのは感じていた

というのもあり、個人的に思い入れのある
愛する原作なので慎重に警戒心を持って観ました。

とてつもなく酷い仕上がりでした。

原作ファンの思いを堂々と笑顔で踏みにじる、
そんな胸糞悪い印象でしかなかったです。

【理由】

・駆け足で無理やり前編後編に詰め込み過ぎて
見せ場もメリハリもあったもんじゃない
垂れ流し演出(演出本当にしたのか疑惑ぐらい謎)

・主演2人の若さゆえのフレッシュさとルックスの美貌だけで押し切った強引さと、百歩譲ってそこを本来『脇支え』するはずの主演以外の中年キャスト(伊部さん役の冨田昌則氏)の演技レベルが主演の2人より酷かった

・最後のカテコ挨拶で前述の伊部さん役・冨田昌則氏が
「4日目ですがどんどん主演の2人が初日より成長しています!」と言ってのけた厚かましさにドン引き


主に敗因はここだと思います。

ひとつひとつのエピソードが考え練られた原作を
踏みにじり、超高速で早送りしたような演出に加え
未熟さを『フレッシュさ』と美辞麗句に言い換えなければならないほどの演技力の拙さに

覚悟はしていたとはいえお遊戯会のようで
死ぬほどガッカリさせられて萎えました。

個人的には残念で悲しい思い以外無いです。

演技講師・殺陣講師と肩書きに銘打ってるはずの
冨田昌則氏が「えっこんなレベル程度で講師してるん?!」というテンプレ芝居過ぎて(感情表現も乏しいMAX)激萎えしました。

そこはお前ら脇支え部隊が踏んばれよ。
メインが未熟なのはハナから分かってんだから。

支えてこその中堅クラスだろうが。
ていうか、お前のその謎のオーバーアクションなんだよ?
棒読みなんなんだよ?ホントに講師して
役者育成してるのか?信じられないよ。

内田朝陽さんや椎名鯛造さんや早乙女友貴さんや
上手いのをいっぱい借りてきてるんだから

ご本人がネルケの身内人材なら
そこは天下のネルケの威光を曇らせないためにも
ちゃんとやってくれよ。

あと、カテコの「二人は初日より成長しています!」って
何言ってるんでしょうか?

某舞台シリーズで座長をちょくちょく勤めるワカハイの
貴公子や、2.5某有名演出家らが

耳タコぐらい、テンプレぐらいいつも言うのは
「ご覧になるお客様はその回しか観劇出来ないことを考えて、1公演1公演が初日と思って上演します」

ってやつだよ。普通は。社交辞令でも。
ていうか常識オブ常識だよ。

テニミュのように
『推しが成長していくのを見守る精神』
みたいなコンテンツと違って

今作はいにしえの不朽の名作をお借りして
お金持ちネルケが上演権持ちました!
という企画ものだと私は考えてたんです。

さらに
このコロナ禍の中で暴利な12,000円という
コロナ前のネルケでは
(ヒプステ18,000円は、まあ横に置いとこう)
考えられなかった高額チケット。

銀河劇場とはいえ、そこそこ高額。
コロナ禍で観客も、まあまあの身の健康を
不安視しながらも勇気を出してまで
劇場まで足を運ぶ社会情勢。

全通するような『推し定点ガッツリオタク』が
前述のように「推しが初日より成長してる~」
と言うのは、全然分かる。推しの成長はオタクは嬉しい。

高いチケット代払ってまで見守り来てるから。
好きでやってるから。全然有り。

でもそれをお前ら運営側が口に出しちゃ終わりだろうが。


「あんまり初日は仕上がってなかったけど追々成長してきてる」って、何目線で誰に向かって言ったの?

そんなんで12,000円ドブに捨てに来いと?
さらにそんな何目線?講師目線?だかの
カテコ挨拶、いや、誰得?

ワカハイオタク、めちゃくちゃ舐められてない?
そもそもワカハイオタクでもなくBFが好きだから
来場した原作ファンに超絶失礼じゃない?

あとそんなこと言えるほどあなたの芝居
上手くないですけど。

今回私は12,000円払って、気分悪い思いをしに
わざわざ天王洲アイルまで行ったことになりました。

嫌なら来なきゃいい精神は通用しないと思います。
原作BFの偉大な集客力を借りてるから。
小学館のお力添えの賜物だから。

あと、ここテニミュじゃねえし。
なんか舞台上演する意義を勘違いしてない?

そして今まで過去作品に於いて
好きだった演出家の松崎史也さん。

どうしちゃったの?ベターッとした
のっぺり演出しちゃって。ビックリするほど
面白くない演出でしたよ。

ひたすら原作をなぞらえて
山谷なく見せ場もメリハリもなく2時間15分。

稽古場で未熟な2人に対して鍛えて揉むことも
出来たんじゃないんですかね。
今までのエモい演出舞台も観てきただけに
遺憾の意をお気持ち表明させてもらいますね。

私からみた今作の印象は
「制作陣が見たい水江建太の美貌のカタログ」
「制作陣が『オタクが喜ぶであろう』と勘違いした
Aの上半身裸やA英のキスシーン」
「カッコ良さそうなアクションシーン」

以上。

はあ?????????????

お金返してとまではさすがに自分の意思で行ったから
言わないし、ケチケチしないで
手切れ金代わりにチケット代ぐらいくれてやれ!
と思うけど

それにしてもじゃね?????

よくこのクオリティでGoサイン出したね。
ネガティブキャンペーンは利益の妨害になるから
したくないけど、ヤバ過ぎ。悪い意味で。

ていうか借りてきた中堅キャストが可哀想。

この悪い予感は新・黒執事、新・ロミジュリでも
察してたから現場入ってません。

行くとホラ、結局こういう不快な思いするし、
したじゃん。

今までバカみたいに年間100本近く(コロナ前)は
コツコツ回数重ねて現場入って
推しに課金してプレボ入れて貢ぎ物して

ってやってきたんですが、皮肉にもコロナ禍で
2.5界隈の矛盾と雑なキャスティングと
太いコネで大人の忖度バキバキなのが

炙り出された結果、深く考えないようにして
楽しさだけ、夢うつつだけ追ってきた
自分の足元の視界がハッキリ見えた気がします。

観客にエンタメを提供するという根本的な
誠実さ(表面的だけでも)見せるフリをしてきた
2.5界隈が、高額ぼったくりバーそのものだと。

それでも日々楽しかったし、臭いものにはフタをして
見て見ぬフリをして、やり過ごしてきたけれど

いや、無いわ~~~~~~~~
ムリだわこれ。
付き合いきれん。

幸い、新規のオタクにはウケてるようなので
オタクの新陳代謝を促進すべく
私のような中堅オタクは去ります。

私が課金しなくても、まーじ全然大丈夫!
これからも謎クオリティを謎高額で謎目線で提供して
利益肥やして。お金持ちネルケ

あと未知数だった2.5というジャンルそのものが
ここ数年で行き止まり地点が見えたから
頑張って飽和状態を打破してください。

ジャンジャン量産されるマンガアニメ原作舞台。
大小関わらず年間何十本も何百本も
上演されて、チケットダブってウラおけぴ
満員御礼ですが。

観客動員数稼ぎお疲れさまです、みたいな。

もっと熱心に新規顧客取得をしてた頃は
もういつだったか忘れました。
濡れ手で粟を、これからも頑張ってください。

生物の自然淘汰と仕組みは同じで
循環してるうちに、そのうち残る物、キャスト、
スタッフは絞られると思われます。

それにしても酷い舞台だったなーー!
BANANA FISH」The Stage -前編- !!

最後がこれで『別れ損ねていたクズ彼氏』の
悪縁を断ち切れたような気分です。

帰り道、酷すぎて爆笑したの初めてでした。
さようなら、ネルケ。そして2.5。

いや、まじ無いわ~~~~~~~~